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風の強い日


最近なかなか家の外に出ることができなかった。ベッドからでてシャワーを浴び、服を着替え、髪の毛もととのえたのに、いざドアの前に立つとなにかぼんやりとおそろしくなり、またベッドに逃げ帰ってしまうのだ。携帯の充電はずっと切れたままだったし、ストックがないのでご飯もろくにたべなかった。


かわりに、ばかみたいに眠っていた。古くて黴くさい絨毯みたいにずっしりと眠っていた。外に出てやらなきゃいけないことだってたくさんあったんだけど、なにもできなかった。


今日、ようやくドアの向こうの世界に出ることができた。ALの「さよならジージョ」をぼんやりと口ずさみながら駅までふらふらと歩いた。風がびゅーびゅー吹いていて、折られた枝が道のうえに散らばっていた。桜はとっくに緑色の葉っぱへと衣替えをしていた。天気はよかったけれど、湿度が高くて、生ぬるく、なんとなく全体的に空気が重たかった。図書館で必要な文献のコピーをして、好きな喫茶店へ行き、そこでカルボナーラを食べてコーヒーを飲んだ。おおきな本屋に行っていくつかの買い物をした。帰ってきて、携帯の電源を入れた。そしていまこれを書いている。テレビをつけることはまだできていない。

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