小説とたばこの話
おはよう。眠れなくなっちゃったので文字を打つことにしました。今日はたばこについてです。けむりのにおいが嫌いな人もけっこういるってよくわかってるから、そういう人の前では積極的にたばこアピールはしないんだけれど、まあ、これはブログだし平気だよなあ、ということです。
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「三組の井上先生は産休だって。今朝朝礼で挨拶したよ」ドーナツを食べながら、草子が言った。「井上先生は三つ編みでかわいいから、会えなくなって残念だな」「かわいいの?」コーヒーを啜り、煙草に火をつけて私は訊いた。「かわいいよ」草子はわけしり顔で言う。「ニンプ服もいつもかわいいの着てる」「ふうん、そう」コーヒーはすこし濃すぎた。口のなかに強い苦味がひろがる。
来週から旅行に行くよっていう話
来週から海の向こうへ旅行に行くので、さいきんはその準備で日中わちゃわちゃと忙しい。たかだか5日間くらいの旅行だとはいえ、海外に行くとなるといろいろと揃えなきゃいけないものもあるし、ふだんしている塾の先生の仕事もまるまる1週間穴をあけてしまうぶん、その引き継ぎだってちゃんとしなければならない。それにお金の工面だってけっこう深刻だ。今まで貯めていたお金をおろして、そしたら来月からの生活についての不安がじゃばじゃばと噴出したりもするし。「よーしじゃあちょっくら行ってこようかな」っていう軽いノリで決めた旅行なのだけれど、僕みたいな小市民にとってはしっかり生活を揺るがすくらいの衝撃になってしまう。海外旅行は大ごとだ。予想はしていたのだけれど、いま、たいへんだあたいへんだあ、ってなってるとこ。
なんか今日はやけに文章の年齢が低いな。まあいいか。
渡航先はオーストラリアになった(僕が積極的に「行きたいっ!」てしたわけじゃないからこういう微妙な表現になる)。オーストラリア。南半球の国だ。どうやらそこには冬に向かいつつある昨今の日本とはまったく真逆の季節があるらしい。僕たちがカーディガンをおろして秋にそなえている一方で、いまから来る夏をわくわくしながら待っている人たちが存在していて、あとちょっとしたら自分がそこに飛んでいくなんて、ぜんぜん想像できないなあって感じだ。
そうそう、薄々わかってはいたのだけれど、僕はどうもインターネットにおいては極端に根暗なタイプらしい。Twitterのタイムラインに流れてくるいろんな人たちの近況にたいして、なんでだろう、あんまりリアクションができないのだ。自分のなかではブツブツいろいろ反応してるのにもかかわらずである(きもい)。それってあんまりTwitterを活用できてない気がして、我ながらけっこう残念に思う。ほんとはもうちょっと気さくにリプライを送りあったりしたいんだけれどなあ。
このことと関係あるかわからないのだけれど、しばしば自分が、タイムラインの文字列に何かしらの影響を(なかば無意識的に)受けていたんだってことに気づくときがある。
たとえば、僕はときどき、自分がある行動をしたあとに、その行動とまったく同じ行動をすでにしていた誰かの存在をタイムラインのなかで事後的に知ったりすることがある(例:自分がダブルチーズバーガーを食べたあとになってはじめて、「あ、もうタイムラインのなかでダブルチーズバーガーを食べたひとが居たんだ」って気づいたり)。もしくは、僕はときどき、自分が何かを欲望したあとに、まったく同じ何かをすでに欲望していた誰かの存在をタイムラインのなかで事後的に知ることがある(例:ダブルチーズバーガーが食べたいなあと思ったあとになってはじめて、「あ、もうタイムラインのなかで『ダブルチーズバーガーが食べたい』って言っているひとが居たんだ」って気づいたり)。
みたいなね。そういうことってたまにありません?
僕はこれまで自分のささやかな世界を透明なドームのなかに閉じこめて、そこで山椒魚のようにぬるぬるぬくぬく暮らしていたつもりだった。でも、よくよく考えると、実はそのドームにはいくつもの亀裂が走っていて、そのまわりに浮いている誰かの文字たちが知らず知らずのうちにその亀裂を通って僕の世界へと侵入してきていたのだ。そしてそれに気づいたとき、僕は名前も知らない誰かとつねにすでにつながっているのだってのを事後的に知ることになる。
今回の旅行も、たぶんそんな感じで決まったんだろうなあと、いまになって思う。
海を漂っているような気分について、あと、このまえ見た映画の話
せっかく誕生日だったんだから、その日にあったことをまとめて書いちゃおうと思ってこの画面を起動させたのだけれど、改めてこうやって頭のなかの出来事をぐるぐるとめぐっていると、けっきょくどこから書きはじめればいいのかわからなくなってしまった。文章を書くのって骨が折れるし難しいですね。